講師が一人前になっていく過程を見守る!明光義塾の教室長の喜びを解説

塾の教室長の求人を見ていると、教室運営や講師管理といった仕事内容を目にすることがあります。ただ、「講師管理」という言葉だけでは、実際にどんな場面で人と関わり、どこにやりがいがあるのかまでは想像しにくいかもしれません。

明光義塾の教室長が日々向き合う相手の一人が、授業を担当する講師です。大学生になって初めて「人に教える側」に立つ講師もおり、最初から落ち着いて授業を進められる人ばかりではありません。声をかけるタイミングに迷ったり、説明に力が入りすぎたり、授業後に「これでよかったのでしょうか」と振り返ったりしながら、少しずつ講師としての経験を積んでいきます。

その変化を近い立場で見られるのが教室長です。初授業の頃には自分のことで精いっぱいだった講師が、やがて生徒の反応を見ながら言葉を変え、さらに後輩講師へ助言できるようになる。その過程に継続して関われることは、教室長の求人を検討するうえで知ってほしい仕事の魅力です。

この記事では、広島で明光義塾を運営する株式会社G-netの採用担当の視点から、講師育成で教室長がどのように関わり、どんな瞬間に人を育てる仕事のやりがいを感じられるのかをお伝えします。

明光義塾の教室長求人で知ってほしい「講師の成長」に向き合う仕事

明光義塾の教室長は、講師に授業を任せるだけの立場ではありません。講師が授業の中で何に迷っているのかを受け止め、経験を重ねる中で自分なりの指導をつくっていけるよう支える役割があります。特に大学生講師にとって、塾講師は初めて大きな責任を持つアルバイトになることもあります。

教室長は、授業技術だけを見るのではなく、一人の若者が「教える側」として成長していく過程に長く関わる仕事でもあります。

大学生講師は「人に教える仕事」が初めてのことも多い

大学生講師の中には、友人に勉強を教えた経験はあっても、仕事として生徒を担当するのは初めてという人がいます。自分が問題を解けることと、相手が理解できるように説明することは同じではありません。知識があっても、生徒がどこで止まっているのかを見つけ、相手に合わせて伝え方を変えるには経験が必要です。

初めて授業に入る講師は、授業の流れを意識するあまり、生徒の表情を見る余裕がなくなることがあります。「説明しなければ」「時間内に進めなければ」と考えるほど、自分が話す時間が長くなることもあります。これは能力が足りないという話ではなく、初めて責任を持って授業を担当するからこそ起こる自然な段階です。

たとえば、授業前には教材のどこを扱うかを何度も確認し、授業が始まると予定していた説明を最後まで話そうとする講師もいます。しかし、生徒は必ずしも想定通りのところでつまずくとは限りません。予定していなかった質問が出たり、説明したはずの内容で手が止まったりすることもあります。

こうした場面を経験すると、講師は少しずつ「自分が何を説明するか」だけでは授業が成り立たないことに気づいていきます。生徒がどこを見ているのか、問題を解く手が止まっていないか、質問したそうな表情をしていないかを見る必要があると分かってきます。

教室長は、その講師がどの部分で迷っているのかを見ながら、最初から完成形を求めません。まずは授業に入り、生徒と向き合い、終わった後に何ができたかを確認します。そのうえで、「説明を最後まで続ける前に、一度生徒の反応を見てみよう」「この問題では、生徒から考え方を聞いてみよう」と次の授業で試せる内容へつなげます。

一度伝えただけで急に授業が変わるわけではありません。同じような場面を何度も経験しながら、講師自身が「ここでは説明を続けるより聞いた方がいい」「少し待った方が生徒は考えられる」と判断できる場面が増えていきます。

そうした経験を積み重ねるうちに、講師は「教えなくてはいけない」という緊張から少しずつ離れ、「この生徒にはどう伝えれば届くだろう」と相手を見る余裕を持てるようになります。教室長にとっては、初めて授業へ入ったときの姿を知っているからこそ、その変化を実感できます。

実際に明光義塾で講師を始めるまでの流れを知りたい方は、明光義塾の面接から初授業までを紹介した記事もあわせてご覧ください。

また、教室長とアルバイト講師では担う役割が異なります。両者の仕事の違いから確認したい方は、教室長と塾講師の違いを解説した記事も参考にしてください。

授業力だけではない大学生講師の成長にも関わる

講師が身につけていくものは、授業の進め方だけではありません。決められた時間までに準備をすること、生徒の反応を見て自分の行動を変えること、うまくいかなかった授業を振り返って次の行動を考えることも、講師として働く中で経験していきます。

塾講師になると、自分が分かっていることを話すだけでは仕事になりません。相手がどこまで理解しているかを確認し、自分の説明が伝わっていなければ別の言い方を考えます。予定していた進め方が合わなければ、その場で変更することもあります。

また、自分の担当する授業だけを見ていればよいわけでもありません。授業開始前には必要な準備を行い、終了後には授業でどこまで進んだのか、次回どこから始めるのかが分かる状態にしておく必要があります。次に同じ生徒を担当する講師へつながる仕事だからこそ、自分だけ分かっていればよいという考えでは進められません。

最初は教室長から言われて動いていた講師が、経験を積むと自分から確認できるようになります。「今日の授業はここまで進みました」「次回はこの部分を確認した方がよさそうです」と、自分が見たことを相手へ伝える場面も増えていきます。

授業で失敗したときの受け止め方にも変化があります。始めたばかりの頃は、一つ説明がうまくいかなかっただけで「今日は全然できなかった」と感じる講師もいます。しかし、教室長と振り返る中で、「説明の入り方はよかった」「途中から生徒が分からなくなった」「次回はそこで一度確認しよう」と、授業を具体的に見直せるようになります。

できなかったことだけを見るのではなく、どこまではできていたのか、何を変えれば次は良くなるのかを考えられるようになることも成長です。この考え方は、授業以外の仕事へ向き合う際にも活きてきます。

教室長は、その変化を一度の研修だけでつくるわけではありません。何週間、何か月と同じ教室で働く中で、講師の行動を見ています。以前なら指示を待っていた講師が、自分から授業前に確認へ来るようになる。授業後に「今日はここがうまくいきませんでした」と自分から話せるようになる。さらに「次はこうしてみます」と本人から改善案が出るようになる。

こうした変化を重ねながら、講師は授業を担当できるだけではなく、自分で考え、周囲と情報を共有し、次の行動を決められるようになります。教室長は授業技術だけでなく、仕事へ向き合う姿勢そのものが変わっていく様子にも関わることができます。

講師の成長を見届けることも教室長の大きなやりがい

学習塾の仕事というと、生徒の成績が上がったときや志望校に合格したときの喜びが注目されます。それは大切なやりがいですが、教室長の立場になると、教室で働く講師の変化にも立ち会います。

たとえば、新人の頃は授業前になると何度も確認に来ていた講師が、数か月後には自分で考えたうえで「今日はこう進めたいです」と話せるようになることがあります。この違いは、単に質問する回数が減ったということではありません。授業を始める前に自分なりの考えを持てるようになったという変化です。

授業後の会話にも違いが出ます。最初は教室長から「どうだった?」と聞かなければ話が始まらなかった講師が、「今日はここで生徒が止まりました」「次はこの問題から確認したいです」と自分から話すようになります。自分の授業を客観的に見られるようになると、教室長との会話も「教えてもらう時間」から「次を考える時間」へ変わっていきます。

さらに経験を積むと、自分の授業だけでなく周囲の講師にも目が向くようになります。新人講師が授業前に困っていれば声をかけたり、教材の使い方が分からなければ自分の経験を話したりすることもあります。

教室長が頼まなくても、先輩講師から「大丈夫?」「最初はここを確認しておくとやりやすいよ」といった言葉が出るようになれば、その講師は教わる側から教室を支える側へ変わり始めています。

こうした変化はテストの点数のように一つの数字では示せません。しかし、初授業の頃から継続して関わる教室長には、以前との違いが分かります。話し方、授業前の準備、生徒を見る視線、授業後の振り返り、周囲への声かけなど、成長は日々の行動に表れます。

教室長の仕事を「教室を管理する仕事」とだけ捉えると、この部分は見えにくくなります。実際には、自分より若い世代が仕事を通じてできることを増やし、やがて周囲を支えられるようになるまで関わる時間があります。

自分が伝えた内容を講師が実践し、それが本人の経験になり、その経験が今度は後輩へ伝わっていく。その過程まで見届けられることが、講師育成に携わる教室長ならではのやりがいです。

明光義塾の講師育成で見える新人講師が一人前になるまでの三つの変化

講師の成長は、ある日突然完成するものではありません。最初は自分の授業を進めるだけで精いっぱいだった講師が、少しずつ生徒を見られるようになり、その後は周囲の講師にも目が向くようになります。教室長は、その途中にある小さな変化を見逃さず、次の段階へ進めるよう関わります。

ここでは、講師が経験を重ねる中で見られる代表的な変化を、時間の流れに沿って見ていきます。

初授業で緊張していた新人講師が落ち着いて授業できるまで

初授業の日は、普段よく話す学生でも表情が硬くなることがあります。授業の進め方を頭の中で何度も確認し、教材を開く順番まで気にしている講師もいます。生徒から予想していなかった質問が出ると、一瞬言葉に詰まることもあるでしょう。

初めて担当する生徒であれば、「どこまで話しかけていいのだろう」「説明が分かりにくかったらどうしよう」と考えることもあります。自分では何度も解いたことのある問題でも、生徒から「どうしてこうなるんですか」と聞かれた瞬間に、分かりやすい言葉が出てこないこともあります。

そこで教室長が一度の授業だけを見て「向いている」「向いていない」と判断することはありません。まず見るのは、講師が生徒と向き合おうとしているか、分からないことをそのままにせず相談できるか、授業後に自分の授業を振り返れるかという部分です。

初回では視線が教材に集中していた講師が、何回か授業を担当するうちに生徒の手元を見るようになります。説明を続けるだけだった講師が、「ここまで大丈夫?」「どこから分からなくなった?」と生徒へ確認する場面も出てきます。

さらに慣れてくると、生徒から予想外の質問が出てもすぐに焦らなくなります。分からなければ一度確認する、別の説明方法を考える、生徒と一緒に問題を見直すなど、その場で取れる行動を選べるようになります。

授業後の様子にも違いが出ます。最初は「ちゃんとできていましたか」と教室長へ確認していた講師が、「今日は説明が長くなったので、次は先に解いてもらおうと思います」と自分から振り返るようになることがあります。

ここまで来ると、教室長から細かな指示を出さなくても、講師自身が授業を見直せる場面が増えてきます。もちろん、分からないことがあれば相談してもらいますが、相談の内容が「何をすればいいですか」から「私はこう考えていますが、どうでしょうか」へ変わっていきます。

教室長にとって嬉しいのは、単に緊張しなくなったことではありません。経験したことを自分なりに振り返り、次の授業で試せるようになったことです。そうなれば、教室長も少しずつ任せられる範囲を広げていくことができます。

生徒への声かけが「教わった型」から自分の言葉へ変わる

仕事を始めたばかりの講師には、まず基本となる授業の進め方や声のかけ方を覚えてもらいます。最初は教わった表現をそのまま使うことも珍しくありません。型があるからこそ、経験のない段階でも授業を始めることができます。

たとえば、生徒が問題を解き終えたときに何を確認するのか、手が止まったときにどのような順番で声をかけるのかなど、基本となる対応を知っておくことは必要です。何も分からない状態で「自由にやってください」と言われても、新人講師はかえって困ってしまいます。

ただ、同じ言葉がすべての生徒に同じように届くわけではありません。慎重に考えてから答えたい生徒もいれば、短く声をかけた方が動きやすい生徒もいます。すぐに答えを求めるより、少し待った方が自分で考えられる生徒もいます。

授業を重ねると、講師はそうした違いに少しずつ気づいていきます。「この生徒は答えを急かさない方がいい」「ここではヒントを一つ出せば自分で進められる」「今日は集中が切れているから、先に短い問題から始めよう」と、その日の様子を見て判断する場面が増えてきます。

その頃から、声かけにも講師自身の言葉が出てきます。教わった表現をそのまま繰り返すのではなく、生徒とのこれまでのやり取りを踏まえて、その場に合う言葉を選ぶようになります。

たとえば、以前できなかった問題にもう一度挑戦した生徒へ、単に「正解」と伝えるだけではなく、「前はここで止まっていたけど、今日は自分で最後までできたね」と声をかける。こうした言葉は、その生徒を継続して見てきたからこそ出てきます。

教室長から見ると、これは大きな変化です。講師が「教わった手順通りに授業を進める段階」から、「目の前の生徒を見ながら自分で判断する段階」へ進み始めているからです。

教室長は、その声かけがうまく届いたときに「よかったね」だけで終わらせません。「さっきの声かけの後、生徒がもう一度問題を見直していたね」「以前できなかったことまで覚えていたから、本人にも成長が伝わったと思う」と、何がよかったのかを講師へ返します。

反対に、声をかけても反応が変わらなかったときには、「他にどんな言い方ができただろう」と一緒に考えます。正解となる言葉を毎回教室長から渡すのではなく、講師自身が生徒の反応を見ながら次の言葉を考える経験を増やしていきます。

こうして、自分の言葉で生徒と向き合える場面が増えていきます。決められた言い方を上手に使えることだけではなく、生徒を見て言葉を選べるようになることも、一人前の講師へ近づいている変化の一つです。

後輩講師へ自分から助言できるようになるまで

講師としての成長をはっきり感じる場面の一つが、自分以外の講師へ目が向き始めたときです。新人の頃は自分の授業で精いっぱいだった人が、後から入った講師の緊張に気づき、自分から声をかけるようになることがあります。

最初から後輩を教えられるわけではありません。自分自身が授業の準備に時間がかかっている段階では、周囲を見る余裕はほとんどありません。教室長へ質問し、自分の授業を振り返り、何度も同じような場面を経験する中で、少しずつ自分なりのやり方ができてきます。

すると、新しく入った講師が同じところで迷っていることに気づくようになります。「自分も最初はここが分からなかった」と思えるからこそ、相手へ声をかけやすくなります。

「最初はここで迷いやすいよ」「授業前にこの部分を確認しておくと進めやすいよ」といった言葉は、自分自身が迷った経験を乗り越えたからこそ出てくるものです。教室長から以前教わった内容に、自分が実際に経験したことを加えて後輩へ伝えられるようになります。

後輩から質問されたときの対応にも成長が表れます。分からないことを何でも自分で答えようとするのではなく、「そこは教室長にも確認した方がいいよ」と判断できることも大切です。自分が分かる範囲と確認が必要な範囲を区別できるようになることも、経験を積んだ講師に必要な力です。

教室長にとっても、経験のある講師が新人へ声をかけてくれることには意味があります。教室長とは違う立場だからこそ、新人講師が聞きやすいこともあります。「初授業のときはどうだった?」「この教材はどう使っている?」と年齢の近い先輩へ聞けることで、不安が小さくなることもあります。

先輩講師自身にとっても、後輩へ説明することは自分の経験を振り返る機会になります。普段は感覚的に行っていたことでも、「なぜそうしているのか」を後輩へ説明しようとすると、自分の考えを言葉にする必要があります。

教室長は、その様子を見ながらすべてを先回りして指示するのではなく、任せられるところは先輩講師へ任せます。必要なところだけ補足し、先輩講師自身にも「今の説明は分かりやすかった」「新人が質問しやすそうだった」と返していきます。

かつて教室長に何度も質問していた講師が、今度は隣で困っている新人へ自分から声をかけている。これは、講師が教わる側だけでなく、周囲を支える側へ進んだことが分かる場面です。

講師育成のやりがいは、教えた内容を覚えてもらうことだけではありません。教室長が直接伝えたことが、その講師自身の経験となり、さらに次の講師へ渡っていくところまで見届けられることにもあります。

明光義塾の教室長が講師育成で意識する振り返り・声かけ・任せ方

講師を育てると聞くと、教室長が正解を教え続ける姿を想像するかもしれません。しかし、講師が自分で考えて動けるようになるには、教室長がすべての答えを先に渡さないことも大切です。

授業後に自分の言葉で振り返り、失敗から次の行動を考え、できることが増えたら新しい役割を任せていく。教室長は、講師が経験を自分の力へ変えられるよう一人ひとりに関わります。

授業後の振り返りで講師自身の気づきを引き出す

授業後の振り返りで、「ここが良くなかったから次はこうして」と教室長が答えを伝えるだけなら、短時間で話は終わります。ただ、それだけでは講師が自分で授業を見直す力は育ちにくくなります。

教室長が毎回すべての改善点を伝えていると、講師は「教室長から何を言われるか」を待つようになることがあります。それでは、授業中に自分で生徒を見て判断する力へつながりません。

そこで大切になるのが、講師本人が授業中の出来事を言葉にすることです。「今日、一番反応が良かったのはどこだった?」「途中で進め方を変えたのはなぜ?」と聞くと、講師は自分が見ていた生徒の反応や、その場で考えたことを振り返ります。

「最初は説明しようと思っていましたが、生徒が自分で解き始めたので待ちました」と本人から出てくれば、その判断自体が一つの成長です。教室長から見ると、その講師が授業中に何を見て判断していたのかも分かります。

逆に、「なんとなくうまくいきませんでした」という振り返りで終わりそうなときには、場面を細かく確認します。「生徒の手が止まったのはどの問題?」「そのとき何と声をかけた?」「声をかけた後はどうだった?」と順番に振り返ることで、どこで授業が変わったのか見つけやすくなります。

うまくいかなかった授業でも、「ダメだった」で終わらせず、「どこから難しくなったのか」「次に同じ場面が来たら何を変えるか」まで考えます。失敗そのものを消すことはできませんが、次の授業で使える経験へ変えることはできます。

教室長の役割は、その場で評価だけを下すことではありません。問いかけながら講師本人の考えを言葉にしてもらい、必要なところで別の視点を加えます。

もちろん、経験の浅い講師へ何も教えず、すべて自分で考えてもらうわけではありません。分からないことには答えますし、授業を進めるうえで必要なことは伝えます。そのうえで、本人がすでに気づいていることまで先に答えないことが大切です。

この関わりを重ねると、講師は教室長から指摘される前に自分から振り返れるようになります。「今日は説明が長くなったので、次は先に生徒へ考えてもらいます」と自分で次の行動まで決められるようになります。

教室長から「次はこうして」と言われなくても、自分で授業を見直し、次の対応を考えられる。この状態へ近づくことが、講師が一人前になっていくうえで大きな変化です。

講師の失敗を責めず次の授業につなげる声かけ

講師育成では、失敗をなくすことより、失敗した後に何をするかが重要です。授業で説明がうまく伝わらなかったり、時間配分を誤ったりすることは、経験の浅い講師には起こり得ます。そのたびに強く責められれば、講師は新しい工夫を避け、失敗しないことだけを優先するようになります。

一方で、「大丈夫」「気にしなくていい」と言うだけでも次にはつながりません。何が起きたのかを確認し、次回はどこを変えるのかまで決める必要があります。

たとえば、説明に時間を使いすぎて予定していた問題まで進めなかったのであれば、「時間が足りなかった」という結果だけを見るのではなく、どの説明に時間がかかったのかを確認します。生徒が理解できていなかったので説明を続けたのか、講師が必要以上に多く話してしまったのかでは、次に変える内容が違います。

生徒への声かけがうまくいかなかったときも同じです。「もっと声をかけよう」と伝えるだけでは、講師は次に何をすればいいか分かりません。「生徒が止まってからすぐ答えを言っていたから、次は少し待ってみよう」など、実際の場面まで戻って考えます。

そのうえで、「ここまではできていた」「次はこの一点を変えてみよう」と、次の授業で意識する内容を明確にします。一度に多くのことを変えようとすると、経験の浅い講師ほど何を優先すればいいのか分からなくなるからです。

また、本人が自分で失敗に気づいている場合には、教室長が同じことを何度も強く言う必要はありません。「次はどうする?」と聞き、本人から対応が出てくれば、その考えを確認します。

反対に、本人が問題に気づいていない場合には、教室長から伝える必要があります。責めないことと、問題を伝えないことは同じではありません。講師育成では、できていなかったことも具体的に伝えながら、次の行動まで一緒に決めることが必要です。

新人講師が最初からすべてをできるわけではありません。説明、生徒を見ること、時間を意識すること、授業記録を残すことなど、初めのうちは複数のことを同時に行うだけでも大変です。

だからこそ教室長は、一度の失敗だけで判断するのではなく、その後にどう変わったのかを見ます。同じ場面が来たときに前回とは違う対応ができたのであれば、その変化を本人へ伝えます。

「前回はすぐ説明していたけれど、今日は生徒が考えるまで待てていたね」と具体的に返してもらえれば、講師自身も何ができるようになったのか分かります。失敗を次へつなげ、変化した部分まで見てもらえることが、次の挑戦もしやすい関係につながります。

マネジメント経験がなく、講師への関わり方に不安を感じている方は、部下を持った経験がなくても教室長になれるのかを解説した記事も参考にしてください。教室長の仕事は、最初から人を動かす技術を完成させている人だけができる仕事ではありません。

講師の強みを見つけて少しずつ任せる範囲を広げる

講師が成長するためには、できていない点を直すだけでは足りません。その人がすでにできていることを教室長が見つけ、強みとして本人に返すことも大切です。

説明を短くまとめるのが得意な講師もいれば、生徒が質問しやすい空気をつくるのが得意な講師もいます。授業前の準備が早い人、周囲の変化によく気づく人、後輩へ自然に声をかけられる人もいます。同じ「良い講師」でも、強みの出方は一人ひとり違います。

本人にとっては当たり前にしていることが、実は強みになっている場合もあります。いつも授業開始前に必要な教材を確認している講師は、それを特別なことだと思っていないかもしれません。しかし、新人講師が困っているときに準備の仕方を説明できれば、その経験は教室の中で役立ちます。

生徒への質問の仕方が上手な講師であれば、「どういう順番で聞いているのか」を教室長が尋ねることもできます。本人が自分のやり方を言葉にできれば、それを別の講師へ共有することもできます。

教室長がその強みを把握すると、任せ方も変えられます。経験を積んだ講師に新人への声かけを任せたり、得意な科目について周囲から相談を受ける役割を任せたりすることで、本人が担当できる範囲も広がります。

ただし、いきなり大きな役割を渡すわけではありません。まずは「今日、新しく入った講師が困っていたら声をかけてもらえる?」という小さなお願いから始めることもできます。その様子を見ながら、次に任せる内容を考えます。

任せた後には、教室長が結果を確認します。「新人講師はどこで困っていた?」「説明してみてどうだった?」と聞くことで、任せた仕事そのものも講師の経験になります。

うまくいかなかった場合には、そこで任せることをやめるのではなく、「次はどう伝えれば分かりやすいか」を一緒に考えます。生徒への指導と同じように、後輩への関わりも経験を重ねながら上達していきます。

できるようになれば、教室長が細かく確認する回数を減らしていきます。最初は一つずつ相談していた講師が、自分で判断したうえで必要なところだけ確認するようになれば、任せられる範囲が広がったことが分かります。

講師育成は、全員を同じ形へ近づけることではありません。一人ひとりの得意なことを活かしながら、自分で判断できる範囲を増やしていくことも教室長の役割です。

講師の成長を見守る経験が教室長自身のやりがいと力になる理由

講師を育てる仕事は、講師だけが成長するものではありません。教室長も、相手によって伝え方を変えたり、任せるタイミングを考えたりしながら、人との関わり方を磨いていきます。自分の一言ですぐに相手が変わるわけではないからこそ、継続して変化を見る必要があります。

講師が成長した姿を見たとき、教室長はその過程に関われた手応えと、自分自身の変化の両方を感じられます。

自分の関わりが講師の成長につながったと実感できる

人を育てる仕事では、「この一言だけで成長した」と単純に分けられることはほとんどありません。講師本人が授業を担当した経験、うまくいかなかった日の振り返り、教室長との会話、先輩講師から聞いた話など、日々の経験を重ねながら変わっていきます。

それでも、以前教室長と話した内容を講師が次の授業で実践している場面を見ることがあります。「生徒が考えているときは少し待ってみよう」と話した後、次の授業ではすぐ答えを言わず、生徒の様子を見ている。そうした変化が見えれば、以前の振り返りが次の行動につながったことが分かります。

さらに、その対応が一度だけではなく、別の生徒でも自然にできるようになっていけば、本人の力として定着してきたことが分かります。教室長から言われたから行うのではなく、自分で状況を見て選べるようになっているからです。

教室長にとって嬉しいのは、自分の言った通りに講師が動くことではありません。話した内容をきっかけに、講師自身が考え、自分なりのやり方へ変えていくことです。

ときには、教室長が想定していなかった工夫を講師自身が見つけることもあります。「この生徒には最初に今日やることを確認してから始めた方が集中しやすかったです」と本人から提案が出れば、教室長側も新しい気づきを得られます。

講師育成は、教室長が一方的に知識を渡すだけではありません。講師が実際の授業で試し、そこで起きたことを教室長へ返し、また次の方法を考えるというやり取りがあります。

そのため、変化が見えるまで時間がかかることもあります。話した翌日には変わらなかったことが、何度か同じ場面を経験した後にできるようになる場合もあります。

数週間後、数か月後に、以前苦手だったことを自然にできている姿を見ることがあります。教室長から指摘しなくても本人が対応している姿を見たときに、「もう自分で判断できるようになった」と感じられます。

自分の関わりだけが成長の理由ではありません。しかし、その講師が試行錯誤してきた時間の一部に教室長として関わり、できることが増えていく姿を近くで見られる。その実感が、講師を育てる仕事のやりがいになります。

講師との信頼関係が教室を支える土台になる

講師育成は、一方的な指示だけでは進みません。講師が困ったときに教室長へ相談できること、自分の失敗を隠さず話せること、意見があるときに言葉にできることが必要です。そのためには、日々の関わりの中で信頼を積み重ねていく必要があります。

特に新人講師の場合、「こんなことを聞いたら怒られるのではないか」「もう説明してもらったことだから聞きにくい」と感じることがあります。そのまま授業へ入れば、小さな疑問が大きな不安になることもあります。

そこで教室長が、質問されたときに答えるだけでなく、「今日の授業で困ったところはなかった?」と普段から声をかけていると、講師側も相談するきっかけを持ちやすくなります。

相談された内容に対しても、すぐ否定するのではなく、まず何が起きたのかを聞きます。「なぜそうしたの?」と問い詰めるのではなく、「そのとき生徒はどんな様子だった?」と場面を確認すれば、講師も自分の考えを話しやすくなります。

教室長が講師の話を聞き、できた点も課題も具体的に返していると、講師は自分の授業を見てもらえていることが分かります。相談した内容が次の授業に活かされれば、「また困ったときには相談しよう」という関係も生まれます。

信頼関係ができてくると、報告の内容も変わります。大きな問題になってから伝えるのではなく、「今日、この生徒がいつもと少し違いました」「授業中にこの部分が気になりました」と早い段階で共有してもらえるようになります。

経験を積んだ講師から、新人講師について相談が上がることもあります。「少し緊張しているようなので声をかけておきました」と周囲の様子まで伝えてくれるようになれば、教室長だけでは気づけなかったことも把握できます。

さらに、先輩講師が新人へ自然に声をかける関係ができてくると、相談先が教室長一人だけではなくなります。新人講師は内容によって先輩へ聞いたり、教室長へ確認したりできるようになります。

これは教室長が講師へ仕事を押しつけている状態ではありません。それぞれが自分の経験を使って周囲を支え、必要なことを教室長へ共有できている状態です。

講師との信頼関係は、単に職場の雰囲気を良くするためだけのものではありません。講師が相談し、考え、経験を共有できる関係をつくることが、講師自身の成長を支える土台になります。

育てた講師が独り立ちし後輩を支える姿に誇りを感じる

講師育成を続けていると、教室長への相談の内容が少しずつ変わっていきます。最初は「この問題はどう説明すればいいですか」「今日は何をすればいいですか」と一つずつ確認していた講師が、自分で考えたうえで相談するようになります。

「私はこう説明しようと思っていますが、この生徒にはどうでしょうか」「前回ここで止まっていたので、今日は最初に復習しようと思います」と、自分なりの考えを持って話せるようになります。

さらに経験を積めば、確認が必要な場面と自分で判断できる場面も分かってきます。何でも教室長へ聞くのではなく、自分で対応し、必要なことだけ報告できるようになります。

その変化を見て、教室長も関わり方を変えていきます。以前なら授業前に細かく確認していた講師でも、経験を積めば本人へ任せます。困ったときには相談してもらい、終わった後に必要なことだけ確認するようになります。

そして、その講師の後に新人講師が入ってくると、さらに成長が見えることがあります。自分が教室長から教えてもらった内容や、自分が失敗して気づいたことを、今度は後輩へ話すようになります。

「自分も最初はそこが難しかった」「最初から全部できなくても大丈夫」「ここだけ確認しておけば授業しやすいよ」と、新人だった頃の経験があるからこそ伝えられる言葉があります。

教室長にとって、その姿は講師が独り立ちしたことを感じる一つの場面です。授業を一人で担当できるだけではなく、自分が得た経験を周囲へ返せるようになっているからです。

大学生講師であれば、卒業によって教室を離れる日も来ます。大学1年生や2年生で働き始めた講師が、数年間の経験を重ね、就職や進学を迎えることもあります。

入ったばかりの頃には教室長の前で緊張しながら初授業の確認をしていた人が、卒業する頃には新人講師から頼られる存在になっている。その変化を最初から見てきた教室長だからこそ感じられるものがあります。

教室を離れた後、塾講師として経験したことをどのように活かすかは本人次第です。それでも、人へ伝えること、相手の反応を見ること、失敗した仕事を振り返ること、後輩を支えることなど、教室で経験した時間はその人の中に残ります。

一人の講師が新人から始まり、やがて後輩を支える側へ変わっていく。その過程に何年も関われることは、講師育成を担う教室長だからこそ感じられる誇りの一つです。

講師育成のやりがいを感じられる明光義塾の教室長求人を探している方へ

明光義塾の教室長には、生徒への関わりとは別に、講師が一人前になっていく過程を見守る仕事があります。初授業で緊張していた講師が、生徒に合わせて自分の言葉を使えるようになり、やがて後輩へ助言する側へ進んでいく。その変化を何か月、何年と同じ教室で見られることは、教室長だからこそ得られる経験です。

講師育成で大切なのは、何でも教室長が答えることではありません。授業後の振り返りで本人の気づきを引き出し、失敗したときは次の行動を一緒に考え、できることが増えれば任せる範囲を広げていきます。講師が教室長から細かな指示を受けなくても自分で考え、必要な場面だけ相談できるようになれば、一人前の講師へ大きく近づいています。

「人に何かを教えること」だけではなく、「誰かができることを増やしていく過程に関わること」に喜びを感じる方であれば、教室長として講師育成に携わる仕事にもやりがいを感じられるでしょう。管理職経験がなくても、人の変化を見ようとする姿勢や、相手の話を聞いて次の行動を一緒に考える姿勢は、講師育成の場面で活かせます。

広島で明光義塾を運営する株式会社G-netでは、教室長として働く正社員とアルバイト講師を募集しています。仕事内容や現在の採用情報を確認したい方は、明光義塾の採用ページもご覧ください。講師の成長を近くで支えながら、自分自身も人を育てる力を身につけたい方からのご応募をお待ちしています。

明光義塾の正社員・アルバイト募集概要

採用枠 正社員
勤務時間 13:00~22:00(火~金)
12:00~21:00(土)
お昼休み1時間含む
給 与 月給27万円~42万円/月
待 遇 社会保険完備、交通費全額支給、有給休暇、試用期間最長3か月(給与同一)
休暇 日月、ほか、年間休日120日
採用枠 アルバイト
勤務時間 シフト制
給 与 コマ給100分(授業90分+報告10分) 2,000円
※授業準備手当 170円(授業開始10分前に出社し、授業準備に充ててください)
待 遇 交通費 全額支給
事前研修あり、未経験歓迎、週1日1コマからOK
休暇 シフト制

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